こんにちは、Tomoです。
今回は「秋」をテーマにしたHoudiniとUnityのプロジェクトについてお話しします。
この作品では、HoudiniのシミュレーションとUnityのURP(Universal Render Pipeline)を組み合わせ、流れる水や風に揺れる木々の葉を表現しました。
プロジェクトの背景と目標
秋の風景を描くにあたり、自然界の動きをリアルに表現することを目標としました。
特に今回は、VAT(Vertex Animation Textures) を用いてHoudiniで作成したシミュレーションデータをUnityに取り込む技術に挑戦しました。
VATを使用することで、Houdiniで生成した複雑なシミュレーション結果をゲームエンジン内で効率的に再現できます。これにより、流れる水の動きや風になびく木々の葉のアニメーションを滑らかに表現することが可能になります。
制作プロセス
- Houdiniでのシミュレーション
Houdiniを使い、以下のシミュレーションを制作しました:- 水が流れる自然な動き
- 木々の葉が風に揺れる様子
シミュレーションの結果をVAT形式でエクスポートすることで、Unityで再利用可能なデータに変換しました。
- Unity URPでの実装
UnityのURPを活用し、HoudiniからエクスポートしたVATデータを用いてシーンにアニメーションを追加しました。- 流れる水: VATデータをもとにリアルな水流を再現。
- 揺れる葉: 木々の葉が風に揺れる様子を滑らかに表現。
- 課題と工夫
VATの設定は非常に繊細で、少し間違えるとジオメトリが崩れるという課題がありました。そのため、Houdini側のエクスポート設定とUnityでのマテリアル設定を何度も調整しました。
メタバースへの応用について
今回のプロジェクトをメタバースに持ち込むことも検討しましたが、現時点では技術的なハードルが高いと感じています。特に、VATによるアニメーションは高解像度のジオメトリを扱うため、軽量化や最適化が求められます。メタバースのようなリアルタイム環境では、パフォーマンス面でのさらなる工夫が必要になると考えています。
最後に
秋をテーマにした今回のプロジェクトは、自然の動きを表現する技術を探求する良い機会となりました。HoudiniとUnityの組み合わせに興味がある方にとって、VATは挑戦する価値のある技術であり、今後の開発や新しい動きに期待しています。
Unity URP / Houdini
VATでシミュレーション結果を出力