こんにちは、Tomoです!
今日は、SubstanceDesignerでクマのアレブリヘ(Alebrije:メキシコの民芸品)風の何かを作ります。
私はSubstancePainterは良く使いますが、Designerは初めてです。
早速、備忘録にして残しておきたいと思います。
Houdiniでクマを作ろう
とりあえず、Houdiniでそれらしい形を作ります。
クマに見えればいいので、あんまり難しいことはしてません。
ここまでの段階をプロシージャルにやるメリットを感じなかったので、直観的にモデリングしています。
ビューポート上で1~5の数字とW,E,R,のショートカットを使うと結構すぐ作れると思います!
まず、boxを作って、必要な部分を選択してPolyextrude しただけです。
Houdiniでスカルプトするのはあまり得策ではないのですが、この程度であればOKと割り切りました。
あらかじめ粗いメッシュの状態でGroupに分けておいてから、Subdivideします。そして、UV展開しにくい
パーツをBlastして別々にUV展開した後にMergeしてからMirrorします。
Mirror後にUVlayoutでUVをきちんとアトラス化して、クマができました。
実は、最初はSubstanceDesignerでパターンを作るのではなく、Houdiniでやろうとしていました。
色がポイント毎につくようにするため、解像度を十分に高めてSubdivideします。
MeasureノードでCurvatureを測り、(Measureはビューポートをクリックしてエンターキーを押さないと色が出ないのは注意)それをVex関数のfitで01にノーマライズしてscaleというattributeを作っています。
ColorではRampFromAttributeを選択しscaleに準じて色を指定しています。
最後に粗いポリメッシュにSimpleBakeノードで色をベイクします。
SubstancePainterでアレブリヘの色を付ける
先ほどHoudiniからベイクしたテクスチャを読み込んで、SubstancePainterのマスク機能を使って部分的に模様を反転してみました。
しかし何か、アレブリヘっぽくないという事に気づき、浅はかなタッチアップで何とかしようと画策します。
結局、色々いじり倒したものの、メキシコ柄の理解が足りていないせいで、Houdiniから持ってきた模様そのものが間違っているのではないかという結論に達しました。
一応一回Unityに入れてエミッションを入れたりしてみたのですが、やはりそもそも何か違う感じがぬぐえません。
そこで、パターンを作るためにSubstanceDesignerを学習することに決めました。
SubstanceDesignerでアレブリヘ柄を作ろう!
まずはアレブリヘを大量にPinterestにピンして、パターンを特定しました。
するとかなり色々な模様があるという事が分かります。
ただし、やはり規則性があり、よく見てみると大体ですが、様々な形の線形のリピートか、円形のリピートでできているという事が分かりました。
それが簡単にできるソフトはADOBEのSubstance3Dに入っている、SubstanceDesignerです。
私はADOBEの公式チュートリアルを見て、勉強をしました。英語ですが割とやっていることは簡単そうに見えます。
SubstanceDesignerにはShapeというノードがあり、様々な形を作れます。
ノードを配置して、プルダウンから形を選んだり、サイズを変えたり色々な処理ができます。
それから、ポリゴンノードとシェイプノードが最初の形状を作るのには簡単ですが、それだけではなく、それらを、変形2Dノードで場所を調整して、BLENDノードで合成できます。
モードを追加とか減算とかにして足したり引いたりできるような仕組みになっています。
デフォルトだとコピーという一つ目のインプットが二つ目を上書きするので注意です。
両方のインプットを選択してXキーで入替できるのは便利な機能ですね。
公式チュートリアルでは色付けするのにブレンドノードを使っていましたが、私はうまくいきませんでした。
よく見ると点線になっているので、もしかしたらカラーの方の設定が何かおかしかったのかもしれません。
ソースのアルファがグレイアウトしてしまって選択できなかったので、諦めてAlphaMergeを使う事にしました。
なぜうまくいかなかったか、なぜうまくいったかは今後きちんと深追いして、学びにしたいと思っています。こういう時に一段階ソフトへの理解が深まると思っています。
柄のジオメトリの合成ができたところで、それをTileGeneratorでパターンにしていきます。
いろいろな種類のタイルがありますね。グレイスケールの場合は白黒の、カラーの場合はカラーのジェネレーターを選びます。
先ほどのジオメトリをつなぐとパターンができます。ただし、この際、元のパターンをアウトプットノードで出力する際の設定を8ビットにしておかないとエラーが出ます。
こういう細かい所は公式チュートリアルで解説されていないので注意です。
TileGeneratorのパラメーターインプットを増やしてカラーバリエーションを作る事もできます。
これはとても便利ですね。
背景の色をいじると、アレブリヘのリピートロジックが出来上がりました。⇒の形ではアレブリヘっぽくないので、違う形に変えようと思います。
スプラインとSplineFillを使用して、涙型の模様を作ります。
上のロジックを使用してアレブリヘ柄が一つできました。
次は円形の柄を作ります。
ShapeMapperとSplatterCircularColorを使って円形のデザインもできる事が分かりました。
これで、理論的にはもうアレブリヘ作れそうと思いました。
ここら辺で、SubstanceDesignerはテクスチャのビット数とか乗算とかの基礎知識さえあれば直観的に使える良いソフトだなと思えるようになりました。
インプットのバリエーションを先ほど作った涙型に変えると、形がネットワークを反映して変わります。
最終的にはTileGeneratorでドットをランダムに配置して、テクスチャを作りました。
SubstanceDesignerのファイルを右クリックしてプルダウンから送信先を選び、SubstancePainterに送ります。
SubstancePainter側でテクスチャをクマに付けるとこうなります。きちんと柄が反映されました。
さらにそのテクスチャを重ねて、上のテクスチャにマスクをかけて部分的に下のテクスチャを表示します。
ついでに、境界部分をブラシでなぞってあげると、、、割とアレブリヘに近い表現ができてきました。
あとは、純粋にデザインの問題になるので、これから、沢山テクスチャを用意して、様々なデザインをしていこうと思います。
おわりに
SubstanceDesignerは初めて使いましたが、チュートリアルを見たその日から即戦力になりえるとても使い易いソフトだと感じました。Adobeを元から使っていて、テクスチャの設定等の理解ができていれば直感的に使えると思います。
SubstancePainterとDesignerそれに加えてSamplerもついてくるセットがとてもお得なので、是非テクスチャを作りたい方はADOBE公式サイトをチェックしてみてください。
今日はアレブリヘ柄のロジックをSubstanceDesignerで作るというお話でした!
それではまた!!