こんにちは、Tomoです。
今年のハロウィンのプロジェクトとして、Houdiniを使い「鬼の面」を制作しました。
この作品では、Houdiniのプロシージャルデザインを最大限に活用し、複雑かつユニークな表現を試みました。
鬼の面デザインのコンセプト
今回のテーマは「鬼」。日本の伝統的な鬼をベースにしつつも、未来的で抽象的なデザインを目指しました。不気味ながらも美しい質感を表現することで、ただ恐ろしいだけではない魅力的なデザインを追求しました。
PDGを活用した多様なデザイン生成
HoudiniのPDG(Procedural Dependency Graph)を活用することで、以下のような効率的なデザインプロセスを実現しました:
- 複数のバリエーション生成: 複数のパラメータをランダム化し、多数のデザイン案を一度に生成。
- 最適なデザインの選択: 生成されたデザインの中から、最も魅力的なものを選択してディテールを追加。
この手法により、試行錯誤の時間を大幅に短縮できました。
技術的な課題と工夫
「鬼の面」の制作では、多くの課題がありました。その中でも特に印象的だったのはポリゴン数の増加です。細部まで緻密に表現したことで、モデルのポリゴン数が非常に高くなり、レンダリング時の負荷が問題になりました。
以下の工夫を施しました:
- VDBを使った最適化: VDBでジオメトリをリダクションしつつ形状を保つ。
- 効率的なレンダリング: テクスチャとライティングを調整して、高負荷を避けつつ質感を向上。
完成した「鬼の面」
以下の画像が完成した作品です。
この作品では、黒と金を基調とした配色を採用し、素材感を強調しました。特に目を引くのは、荒々しい表面のディテールと奥行きを感じさせる陰影。ライティングを駆使して「鬼」の不気味さと力強さを表現しました。
学びと次の挑戦
このプロジェクトでは、Houdiniのプロシージャルデザインの可能性を深く理解できました。一方で、ポリゴン数やレンダリングの最適化といった課題も多く、次回のプロジェクトではさらに効率的な制作を目指したいと思います。
次回は、この技術を応用し、よりインタラクティブな要素を含む「動く鬼の面」を制作してみたいですね。