cluster メタバースワールド「TomoMarket」

仕事を辞めて、手探りで進んだ1年。やっと形になった“小さな街”。

こんにちは、Tomoです。TomoMarketという商店街のメタバースワールドを作りました。ゲーム要素も含まれており、「cluster」というアプリで遊ぶことができます。アプリダウンロードの上、訪れていただけると嬉しく思います。

このワールドは、初めてゲームロジックやスクリプトに挑戦した作品です。開発には長い時間がかかりました。会社を辞めてから、ちょうど一年。メタバースに飛び込み、模索と試行錯誤を繰り返してきました。今もなお、メタバースの可能性を探り続けています。

clusterで「TomoMarket」を制作した経緯

会社を辞めたきっかけは、産業向けのリアリティ追求型VRコンテンツを日々こなす中で、自分の作家性や自己表現をもっと大切にしたい、アーティストとしての在り方を見つめ直したいと強く思ったことでした。

そして、​夤賓閣ひたちなか歴史散歩)プロジェクトをきっかけに、日本最大級の国産プラットフォームであるclusterと出会いました。UnityやHoudiniとの親和性の高さにも気づき、「メタバースは自分にとって最高のキャンバスになる」と確信しました。

メタバースの世界に足を踏み入れると、そもそも「メタバースとは何か」「何ができるのか」「どのくらいのクオリティが出せるのか」といった基本的な認知すら世の中に十分に広まっていないという壁に直面しました。

市場規模とは裏腹に、メタバースはまだ世の中に浸透しているとは言えません。そうした状況の中で、1ユーザーでありクリエイターである自分には何ができるのかを考え続けました。

clusterメタバースワールドのリアリティを追求する

そこで、ファンタジーや非現実的な表現に挑戦する前に、「メタバースでもリアリティの追求が可能である」という前提を共有する必要があると感じました。

当初は「メタバースならではの表現」に焦点を当てようとしました。しかし、一般的には「現実的なメタバースの限界」があまり知られておらず、自分自身も十分に検証しないまま「リアリティは簡単に追求できる」と思い込んでいました。

映像作品やCGを研究し、参考にしながら、「メタバースはどの軸で勝負すべきか」を自問しました。そして、「ファンタジーを成立させるにはリアリティが基盤となる」ことに気づきました。リアリティのないファンタジーでは、現実感という拠り所が失われてしまうのです。

今は、私にとってのファンタジーとは、「現実を部分的に非現実へと崩し、そのコントラストによってメタバースならではの体験を生み出すもの」だと考えています。

clusterにおけるゲームロジックとスクリプトの実装

これからは、建築とメタバースの知見を活かし、自分ならではのメタバース空間を設計していきたいと思っています。そのために今回のプロジェクトでは、スクリプトやゲームロジックによるインタラクションの実装に挑戦しました。

純粋なゲームでも、映像作品でも、音楽でも、2次元のアートでもない「メタバース」の特異性とは何か。人とコミュニケーションできること、三次元空間を自由に探索できること──このような特性をいかに活かすかが、アート空間としてのメタバースを考える上で重要だと感じています。

この商店街ワールドは、もしかするとメタバースの可能性をまだ全然開拓できていないかもしれません。ただ、ロジックを理解するための通過点に過ぎないのかもしれません。それでも、ワールドを作るたびに、「次こそは」と思いを新たにしています。

cluster公式「今週のワールド」に選ばれました!!

メタバースワールド「TomoMarket」がクラスター社公式の今週のワールドに取り上げられました!

clusterメタバースプラットフォームを使い始めて2年程度ですが、初めての事で個人的には大変嬉しい事です。皆様のご支援のおかげだと思います。これを機会にぜひclusterアプリをダウンロードの上メタバースへ遊びに来てください!!!

最後に

まだまだ模索の途中ではありますが、これからも表現の可能性を信じて、歩み続けていきます。もしよければ、clusterアプリをダウンロードして、TomoMarketに遊びにきてください。

今後とも応援して頂けると大変嬉しく思います。

何卒よろしくお願い申し上げます。

Tomo Design Studio

トモ

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